「木に学べ」西岡常一:法隆寺、薬師寺を建てた宮大工さんの口語で、木の生かし方、宮を作る技能や道具、昔の知恵、宮大工としての心構えなどが記されている。関西弁+昔の技能アゲ、今のやり方下げが少しくどくはあるけれど、実感が籠っていて面白かった。
「職人暮らし」原田多加司:宮大工さんの仕事ぶりを幼い頃から見ていた筆者の体験談。屋根や宮大工、大工の技能について特に記されている。若干高見からの意見ではあるが、冷静ともいえると思う。
「自死という生き方」須原一秀:実際に自死する間際に、「自死」について書かれたある種実験的著。(デカルトの方法序説の一文を思い出すような)
父に「説得されるなよ」と言われ渡された本だったけれど、非常に興味深く、また、まったく奇妙ではなかった。日本人に生まれたからこそ分かる気がする感覚の面白さ。
「すぐ「死にたい」という人たち」
黄 ミン淑:心療内科のカルテからという言葉通り、見事に「言葉」が記されている。診療される人、その保護者、その両方の視点から語られているのがとても興味深い。惜しむらくは、著者の見方が保護者寄りという感じが強く、診療される若者たちに共感してしまった私には少し読みづらかった。